ハンス・J・ウェグナー Hans J Wegner
椅子のデザインと言えば「建築家」出身のデザイナーも多数いますが、ウェグナーは徹底的に素材としての「木」を研究し、座りやすさを追及した伝統的な「職人」として、北欧デザイン界を代表する典型的な「家具デザイナー」であり、現代の椅子の一つの基準を作り上げました。
1900年代前半に活躍したデンマーク家具デザインの祖コーア・クリントの「手の仕事」と「リデザイン」を重視したデザイン思想そのまま、「デザイナーである前に職人であれ」というモットーを持ち、図面を描くだけでなく、模型や試作品を自ら作ることで様々な問題点を見つけ出し、最適な製造方法を模索していきました。
1931年(17歳)には早くもマイスター(家具職人プロライセンス)を取得し、5年間国立産業研究所に通い「木材」についての専門的な研究を重ね、1938年コペンハーゲン美術工芸学校(家具設計専攻)卒業しました。
1940年(26歳)よりデンマークの巨匠アルネ・ヤコブセンの事務所に勤めると同時に椅子のデザインを始め、29歳で独立しました。
転機が訪れたのは1950年(36歳)、アメリカの雑誌「インテリアーズ」新年号の表紙に、代表作となる「ザ・チェア」が掲載され、「世界で最も美しい椅子」という評価を得たことでした。それをきっかけにアメリカで評判を呼び、大量の注文が押し寄せ、1960年の大統領選では、ケネディとニクソンとのテレビ討論会にも使われ、歴史に残る椅子となりました。
以降500種類以上もの椅子をデザインし、国内外を問わず多くの展示会に出展し賞を受け、その作品はMoMA(ニューヨーク近代美術館)を始め多くの公共機関にコレクションされています。
1984年(70歳)デンマーク女王よりナイトの称号を受け、1995年(81歳)ウェグナー美術館(トゥナー・ミュージアム)がオープンしました。
ウェグナーの作品は、ヨハネス・ハンセン、フリッツ・ハンセン、アンドレアス・タック、ゲタマA.P.ストレン、カールハンセン&サン、PPモブラーなどで製造されています。
※ リデザイン…古い伝統的な椅子や先人がデザインした椅子を研究し、それを元にして、時代にあったフォルムや製造技術、材料を使った椅子を開発していく北欧独自の思想。単に模倣するのではなく、手本にする椅子を超えていこうという意志がある点で、真似やコピーとは違う。
ハンス・J・ウェグナー/1944年/チャイナチェア
ハンス・J・ウェグナー/1949年/Yチェア
ハンス・J・ウェグナー/1962年/CH36
ハンス・J・ウェグナー/1963年/スリーレッグドシェルチェア↓応援してくださ〜い。ペコリぃ〜〜
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